思うこと特別編…FF11開発陣はバカじゃない
アレレ? 今年の更新はもう〆だって書いたのに、まだ書きたくてウズウズしてるアタシがいるよ♪(笑)。というわけで、これがホントに今年最後のお話。うん、来年につなげるためのエントリです。本来は本家サイトで書こうかな、って思ってたけど、心をこめてトラックバックを送りたいのでこっちで書きます。ヨロwwwww
12/9パッチ。いろいろと喧々諤々な議論が交わされ、総じてネガティブな感想が続出したわけですが、先日の「思うこと」で、アタシはこう書きました。
12/9パッチについてはもうちょっとした後でじっくりと書いてみるつもりなんですけど、アタシはどっちかというと評価できる点が多いと思ってます。かいつまんで書くと、RMTもけん制しつつ、本来の「経済バランス調整」に対してじっくり腰を据えて修正に望んでいるという印象が強いです。ジュノの競売手数料システム変更もかなりの英断だったはず。じっくりと焦らずに対応しようという雰囲気が感じられるのはアタシだけなのかな…。その割にはチョンボばっかりですけどね!(笑)
そそ。ここが一番強調したいところなんだけど、今回のパッチは一言で言うと「英断」です。
長い間変えられることのなかった「競売所手数料のシステム変更」。ま、かなり非難轟々だったんだと思うんですけど、アタシは今回のこの変更は、■eさん的にかなり思い切った修正だったと思っています。それ以外にも「チャットフィルタのシステム変更」「食事関連の大幅な体系変更」と、地味に見えてかなりシステマティックな部分の変更がありました。
その理由って、考えたこと、あります?
今回の変更はね、■eさん的にはかなりパワーを必要としたパッチだと思うんです。
これまでにもこういったハイパワーな変更はありました。それまでの戦闘メソッドを一新させるようなスンゴイパッチ。たとえば、初期にあった「バインド弱体」を始めとして、「ケアルヘイトの導入」「MBの導入」「MPヒーリング周りの修正」あたりかな。
で、その結果、ヴァナディールはどうなったか。最初こそ「ムキーヽ(`Д´)ノ」と怒り心頭の反応が噴出し、「解約します」「バーヤバーヤ」みたいな論調も増えて、殺伐としちゃったけど、今はどうなんだろうと。…残ったプレーヤーさんは受け入れたわけです。そして、これは個人的感想になるんだけど、少なくともバランスは良くなった。今のバランスが最良かといわれると、たくさんクエスチョンマークはついちゃうんだけどね(笑)。
よーく考えてみてください。
■eさん的には、このFF11に代表されるオンライン事業は「黒字事業」です。一発勝負な部分が強い「オフラインゲーム事業」と比べて、定期的な売上が望めて、それが長期間にわたるオンライン事業が重要じゃないわけがないんです。しかも、うまくやれば長きに渡って売り上げ増加が望めるのも大きな特徴。であれば、パッチなどで「後ろ向きな修正」を入れるはずがないんですね。
ちょっとでも解約者を減らし、1ヶ月でも長くプレーヤーに課金してもらうのがオンラインゲームにとって一番重要なんです。であるならば、少しでも長くプレイしてもらえるように整備するのが開発側の努め。そして、そういった努めの一番要となるのが「パッチ」です。
つまり、これまで■eさんが入れてきたパッチの数々は、パッチを当てた結果がどうであれ、すべて前向きなパッチなはずなんです。
で、話を戻します。
今回のパッチを■eさんが当てた理由はただひとつ。「少しでもプレーヤーに長くプレイしてほしいから」。これにつきるはずです。そしてそのために、しばらく手を入れることのなかった「競売システム」と「食事体系」に大鉈を振るいました。反発覚悟で。
ここ! ここ重要です。試験に出ます!(笑)。
冗談はおいといて、反発を招きそうな修正だというのは、■eさんだってわかってるはずです。開発情報のみならず、目を皿のようにしながら各攻略サイト、ブログ、したらばをはじめとするコミュニティ系サイトを巡回している■eさんのことですから、「あ、これやったらまた騒がれるな」ぐらいは想定しているはずなのです。ま、チョンボは想定外でしょうけど〜♪(笑)。
にもかかわらず、■eさんはこういった改革を断行しました。それにはそれなりの理由があるはずです。
アタシは…、個人的な考えですけど、やっぱりこの2つの修正は「インフレ対策」に他ならないと思っています。
インフレは、経済学的な意味でも、そしてMMORPG的な意味でも死活問題です。過去にインフレを防げずに人気を落としていったゲームは、それこそ今現在インフレに悩む国家と同じように存在します。長期的に見ても、MMORPGにとってインフレ、つまり「ゲーム内通貨の流通量増加」は絶対にコントロールしなければならない大きな課題です。
ちょうどFF11には「RMT問題」が降りかかっていました。RMTによるリアルマネーを経由した流通量の増加、加えてツール使用による安易な通貨獲得手段の横行。さらにはアジア圏を中心としたRMTによる外貨獲得の動き。この3つに共通していえることは、「ゲーム開発者が直接手を下せない範囲で行われていること」だということです。ゲームメーカーは政府じゃありません。だから、規約でゲーム内のプレーヤーをコントロールするくらいのことしかできません。
ぶっちゃけて書くと、「■eはRMTに対して直接ぶん殴れない」んです。■eに限らず、ゲームオンさんだってガンホーさんだっておんなじ。前にもちょっと書いたけど、いくら垢バンしても、いくら監獄に拉致しても、職務としてやっている人たちはまたアカウントを取り直して一からやり直せば済む話。ましてやRMT流通業者に至ってはまったく痛くもかゆくもないわけですよ。そういったことはゲーム内の秩序安定のために必要だけど、少なくともRMTに対してなんらかの直接的な打撃は与えられない…。
先日■eさんが掲げた「ゲームデータを現実世界の金品によって売買する行為について(http://www.playonline.com/ff11/polnews/news3375.shtml)」は、まさしくそういったことに対する所信表明だったと。
うん、分かってる。分かってるけど、俺らは直接アイツらに手を出せないんだ。分かってくれ…、という、■eさんの胸のうちだったんじゃないかと。
で、■eさんは、さまざまな要因(RMTを含みます)によって膨れ上がった通貨流通量を抑えるべく、断腸の思いで今回のパッチを当てたんだと思います。おそらく。パッチに対する大きな反発は想定内でしょう。それで解約者が増えるのもやむなし。でも、やらないとマズイ。それくらいの覚悟はあったんじゃないかな。
それだけインパクトあるもん、今回のパーセンテージへの変更。特にヘビーユーザーからの反発が必至なのは火を見るよりも明らかでしたから。食事だってそう。これまでの慣例を一気にぶっ放すくらいの勢い、ありましたからね…。
でも。でもね、アタシは今回の変更は順当な変更じゃないかな、って思ってます。
「お金を持ってる人から多くお金を取り、お金を持ってない人の負担を減らす」という原理は、とーっても現代国家の資本主義政治に基づいているじゃないですか〜(笑)。リアル過ぎ♪(笑)。
たしかにアタシだって痛いよ〜。お金がかかる合成とかしてるわけじゃないけど、装備の買い替えとかで高めの装備とか売りに出すから、100,000Gの商品に対する手数料が2100Gというのはさすがに1回引きました(笑)。でも、よく考えてみると、それまでの手数料が一律的なシステムだったから、そう思うだけなんだよね。
何よりも、今回の変更は「インフレ対策」としてはかなり効果があると思うんですよ。かつ、日常品の流通にはあんまり影響が出ないという配慮までなされているというおまけがついてます。単純に考えると、30,000Gくらいまでの商品はさほど手数料が変わらないんですね。
この結果は非常に大きいです。簡単に言えば「累進課税」。つまり、多く通貨を持っている人が、多く通貨をやり取りすればするほど、課税されるようなもの。これはRMT関連からも大量に通貨を回収できるという、大きなメリットにつながります。大量にギルをヤリトリしてナンボなんですから、これはボディブローのよう効いてくるはずです。
逆に日常品の取り扱いについてはさほど影響がない、というのもデカいです。日常のレベル上げなどで必要な費用は1回の買い物でもそう30,000Gを超えるようなことはないはず(あくまで1回の買い物で)。その意味でも、■eさんはいろいろ考えたんじゃないかなぁ、って思います。
「星のくず日記」のFakirさんもこんな感じで書かれていますね。引用します〜。
結局、インフレの問題は「お金持ちがますますお金持ちになる」ことにあるわけです。
一方普通の人の持つお金はそれほど増えないか、増えても同じだけ値上がりした消耗品に消えていくだけ、ということになりますオンラインゲームではリアルの経済と違って、技術革新によって今までと同じ性能のものが安くなったり、同じ値段でも性能が上がる、ということはないわけで、合成が先行者だけ利益が出るといわれるのも、この辺がもろにでているのだと思います
アチャリンの高騰も、アチャリンそのものの価値というよりはスナリンの価値ですし(鞄鯖ではアチャリンおとした人とスナリン出品した人がほとんど同じ)。
インフレを抑えるのが、現実の経済でもどれほど難しいかを考えればスクエニの対策は十分合理的だといえるでしょう。
じきにボディーブローのようにきいてくると思います
(星のくず日記(http://happy.ap.teacup.com/fakir/)「このレベルはカザムじゃなくてコロロカ」より一部引用)
魚の売値が下がったのも、ぱっと見れば露骨な「ツール対策」ですが、これについても配慮がある!と皆さんのブログを読んで分かりました。それは「食事体系への変更」とも密接にかかわるんですけど、「Miyatic Balance」のミヤッチさんが、自身のブログでこんなことを書かれていました。以下引用。
さて、下書き以降加わった新たな対策として、めぼしい魚の売値が軒並み下がったようですね。
これも、インフレやRMT対策だろう、というのは分かります。
寝釣りでシステムから流出していくギルは、半端ではない「らしい」ですし。
ていうか、こういうシステムからお金を引き出す方が、スナリンよりよっぽどタチが悪いと思うのですが。
NMに張りついてアイテム狙ったとしても、PC向けに売って換金してるわけで。ヴァナ内でお金を回しているだけかわいく思います。
で、この対策によって被害を蒙ったのはまっとうな釣り人の皆さんでしょう。
ウチも、最近ようやく銀鮫が釣りあがるようになったので、痛いといえば痛いです!!
しかし、食事の見なおしと合わせて考えれば、■eの意図が見えるような気もします。
それは、釣った魚は店売りでシステムからギルを得るのではなく、競売に流してワールド内からお金を得てちょ☆ということでしょう。
今回調理の「寿司」が多いに有用になったことからも伺えます。
上位の寿司に使う素材は手ごわいものばかりで、なかなか流通してないようです。
こういう時こそ、釣り人の皆さんの腕の見せ所!!ヽ(`д´)ノ
どんな魚だろうが釣り上げて、世界に供給ですよ!
銀鮫も…そのうちフカヒレ料理とかできて需要ができますよ!!きっと!
めいびー。
(「Miyatic Balance」(http://arcangel.sakura.ne.jp/miya/)「Ver.UPについt(ry【税金・Item編】」より引用、一部改行部分を編集)
そうか!��(゜△゜;)
「寿司」かー。なるほど〜! これは気づかなかったわ…。
整理して考えると、今回の「食事体系変更」が素材流通への大幅なてこ入れであることは、ほぼ間違いないでしょうね。これまでは、ある程度食事用の素材が限られていました。山串、海串、ピピラ串、パイ、キノコ。これで済んでしまっていたレベラーゲ用レシピが一気に広がったのは、有志の皆さんにより進められた調査からも明らかです。
で、その真意は、おそらく素材流通の多様化による、プレーヤー間売買量の増加+システム間売買量の低減じゃないかと思うんです。こりゃ何か、といえば、それこそ「効果的なツール対策、かつ一般プレーヤーへの影響抑制」と「競売手数料による通貨回収の増加を狙ったインフレ対策」に他なりません。
ツールによって大量に手に入れたアイテムをさばくには、システム間売買である「店売り」が一番効率的です。これではギルが出て行くばっかり+一般プレーヤーにアイテムが回らない…というデメリットばかりが目だってしまいます。それを改善するために「店売り価格変更」に踏み切った■eさんが代わりに用意した「お金稼ぎ手段」こそが、「食事体系の変更」による需要増加なんじゃないかなぁ、と。
この修正もかなり痛みを伴ってますよね。特にお魚の店売りでお金稼ぎをしてきた漁師さんたちはかなりツライ思いをしたんじゃないかな…。でも、単純に店売り価格を下げるだけじゃなかったという部分を、アタシはもっと評価してあげるべきだと思います。ただ闇雲にギル回収したければ、いちいち食事体系を変える必要はないわけで、そこにあるのは「配慮」以外の何者でもないと思うんです…。
長くなっちゃいましたけど、アタシが今回のパッチ、特に「競売手数料フエターヽ(`Д´)ノ」「店売り価格サガッターヽ(`Д´)ノ」「食べ分けメンドクサイ(´σд`)」の3つについて思うことはこんな感じ。
・いろいろ考えてるんだな、■eも。
・思い切ったね…。いろいろ大変だったんだろうな。
・少なくとも、プレーヤーを困らせようとは思ってないね。
・てか、チョンボ多すぎ!wwwwwww
って感じですか(笑)。
てかねぇ、こんな話で最後〆るのはどうかとも思うんですけど、前にも書いたのでしつこく書こう。やっぱり■eさんは立ち回りがヘタです!(笑)。もっとプレーヤーに対して分かりやすくアピールできる方法があると思うんですけどね…。そういう部分はゲームオンさんとかを見習うべきじゃないかとマジで思います。やらなきゃいけないことはやってるんですけど、それがほとんどプレーヤーに伝わってないよね。意図的にアピールしてないんじゃないかと思えるくらい。そういう部分の宣伝も企業体として必要なんじゃないかと思って早2年が過ぎようとしてるんですけど、皆さんいかがお過ごし?(笑)。
別に「■eさんのことも分かってあげて!(⊃д⊂)」って言ってるつもりはないんですです。アタシの見方がフラットかどうかは甚だ疑問ですけど、それでも、今起きていることをいろいろな側面からよく見回して、その上で考える、批判する、意見を述べるって大事なことなんだと思うんです。そういったことをちゃんとやれてるかな〜、アタシって(笑)。
来年。来年もいろいろなパッチが当たるでしょう。そんなときに一通り一喜一憂してから、じっくりとパッチの「真意」について考えてみるつもり。それからお話を始めても遅くないよね。
そんなことを考えながら、アタシは「FF11を骨の髄までしゃぶりつくしてやる〜!」と改めて心に誓ったのでありました。アハ♪
うお! 長くなりすぎました(汗)。
今度こそ今年はこれで〆でございます。明日大晦日じゃん!(笑) もういくつ寝るとお正月〜♪って感じですが、皆さんもぜひ良いヴァナライフを迎えましょうね〜^^
さーて、アタシはそろそろ自宅に戻ってヴァナインするかー! では〜〜〜〜^^